vol.1221 この時季気をつけたい自然光のアレ

謎めいたタイトルですね。
「アレ」って何のことでしょう(笑)

これは、いつもこの時季になると取り上げる話題なのですが、
「この時季から紫外線がぐっと増えますよ」
というお話です。

近ごろでは日一日と日の出の時間が早くなり、日没の時間が遅くなってきましたよね。
そして日中の日差しは、より高い位置から差し込むようになってきたことにもお気づきではないでしょうか。
このように太陽の高度が高くなってきたということは、太陽から放たれる光に含まれる紫外線の量が増えてきているのです。

どのような理由でそういうことになるのかを説明しますね。

地球の周りには大気層があります。
太陽からの光放射の中で波長の短い電磁波は、大気層の中の塵や水蒸気にぶつかって散乱しやすいという性質があるのです。

波長の短い電磁波というのは、可視光で言えば青みを帯びた光。
そして紫外線は、その青みを帯びた光よりもさらに波長の短い電磁波です。

さてそれでは、太陽の高度が高いということはどのような状態か考えてみましょう。
日光が地面に対してより垂直に近い角度で入射してくるということですよね。
このような角度だと、太陽光が地球の周囲の大気層を通り抜ける距離が短くなるのです。

大気層を通る距離が短ければ短い波長の電磁波が散乱する頻度が少なくなります。
その結果、地球に到達する短い波長の電磁波の量が多くなる。
つまり、これから夏に向かって太陽の高度が高くなるに従い、地球に到達する紫外線など短い波長の電磁波の量が多くなるというわけなのです。

ここでちょっと見ていただきたいデータがあります。
気象庁が発表している<日積算紅斑紫外線量の月平均値>です。

ちなみに「紅斑紫外線量」とは
−・− 以下引用 −・−
紫外線が人体へ及ぼす影響の度合を示す量です。紅斑とは、紫外線を浴びた後皮膚が赤くなることをいいます。紫外線が人体へ及ぼす影響は波長によって異なるため、290nm~400nm(ナノメートル)の波長範囲について、波長別紫外線強度に人体への相対影響度を波長毎に掛け、その波長範囲で積算して求めます。
−・− 引用ここまで −・−
とのこと。

*「観測地点」のところで最寄りの場所を選んでください。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/env/uvhp/cie_monthave_tsu.html

さて、いかがでしょう!?
概ねどの年も、4〜9月の量が多いですよね。

ですから毎年、
「この時季に自然光に含まれる紫外線が増えてくるので対策やケアなどお気をつけ下さいね」
と申し上げているのです。
ちなみに私は、いつも春分の日をUVケアタイプの化粧品に変えるタイミングにしています。

ところで、紫外線は波長の違いによって分類されそれぞれに特徴があります。

・UV-A 315~400nm(比較的波長の長い紫外線)
日焼けしてもピリピリしないが、長時間浴びたときの健康影響が懸念されている。
しみやたるみの原因になる。

・UV-B 280~315nm(波長が中程度の紫外線)
ほとんどはオゾン層で吸収されるが、一部(0.5%程度)が地表に到達し、皮膚や眼に有害である。肌が赤くなる急激な日焼けや皮膚がんの原因になる。

・UV-C 100~280nm(波長の短い紫外線)
オゾン層で吸収され地表には到達しない。生体に対する破壊性が最も強い。

この中で『美肌の大敵』と嫌われて(?)いるのはUV-AとUV-B。
化粧品などに表示されているSPFやPAはこれらの紫外線を防止する指標です。

SPF:Sun Protection Factor
・UV-Bの防止
・数値が大きいほど効果が高い

PA:Protection Grade of UVA
・UV-A防止
・+の多さがUV-Aに対する効果の高さ

ご参考まで。

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*昨今の状況に鑑み、対面でのセミナーやイベントは、当面お休みとさせていただきます。
が、オンラインでの動画セミナーを近々紹介させていただきます。
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vol.1220 私が初めて意識した自然の光

先日、事務所と自宅を茨城県北茨城市に移したというお話をしました。

<vol.1215 この3か月の間にあったこと>
https://bit.ly/3buelOi

実はここは私が小学5年生から高校を卒業するまでの8年間を過ごした場所。
移り住んできたのは、両親が住む実家なのです。

私が生まれたのは東京都北区赤羽。
今でこそ「住みたい町」の上位にランクされるようですが、私が子供の頃の赤羽は場末感が半端なく…現在の人気には驚くばかり。
違和感あるわ〜(笑)
まぁそれはともかく、赤羽では生まれてから小学校4年まで暮らしていました。

その後、父の転勤にともなって小学5年生から高校を卒業するまで茨城県北茨城市に。

そして大学、社会人生活はまた東京。

で、先月ふたたび茨城県北茨城市へ。

こうして東京と茨城の間を行ったり来たりで、I(アイ)ターンでもUターンでもない、世にも珍しい「Z(ゼット)ターン」と相成ったというわけです。

さて、こうして再び当地での生活を始めるうちに、ぽつりぽつりと昔のことを思い出してきました。

初めて当地に降り立ったのは、もう四十数年前のこと。
この時に感じたのは途轍もない絶望感でした。
幾つかの商店があったとはいえ、がら〜んとして恐ろしく寂れて見えた駅前の風景。
それは、あの場末感半端なかった赤羽からやってきた子供でも感じるほどでした。
(北茨城の皆様ごめんなさい…汗)

まぁ仕方がないですよね。
場末とはいえ一応東京から、茨城県の北の端っこの海辺の町ですもの…

で、当然といいますか、この地での生活にはなかなか馴染めなくて、
「東京に帰りたい。一日も早くお父さんがまた東京勤務に戻りますように。」
と、ず〜っとお祈りしていたのです。

こんな調子ですから、あの頃、ここの良さには全く気付きませんでした。
ま、当然、見つけようとする努力もしていなかったけど…

しかし初めて迎えた夏の夜、ずっと心に刻まれることになる光景に出会ったのです。

それは「星空」

当時はまだ家の周囲には空き地が多くあり、夜はもう真っ暗。
そして、首を後ろに傾け真上を見れば、視野には夜空だけが映ります。
(建物も灯りも視野に入らない、要するに何にもないところに家が建っていた。笑)

そこで目に飛び込んでくるのは沢山の星。
よく「満天の星」という表現をしますよね。
その言葉のままの景色があったのです。

夜空は私に覆いかぶさるように半球状に広がる巨大な黒のスクリーン。

その漆黒の空にポツポツポツポツ…
儚い光を湛えた無数の小さな点。

キラリと輝くものもあれば、
今にも消え入りそうなものもある。

降って落ちてくるのではないかと思うほどの沢山の星、星、星。

いろいろな星座もはっきり見えましたよ。
でも一番驚き感激したのは、天の川です。

様々な大きさ、輝きの無数の星が本当に川の流れのように在るのです。
それはそれは綺麗で、ずっと眺めていました。

思えばこれが、私が初めて意識した自然の光であり、
初めて気づいたこの地の良さであったように思います。

ちなみに、この星空は肉眼ではっきりと見ることができたのですよ。
周囲に余計な光がなく、空気が澄んでいたからこそでしょうね。

今でも、あの頃のように星空が見えるのかなぁ?
近視の度が大幅に進行し、さらに老眼も加わってしまった私の目ではもう見ることは難しいでしょうけど…(涙)

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vol.1219 222nmを発光するランプは何?

今月初めに発表された、222nmの紫外線を照射することで殺菌とウイルスの不活化ができるという研究開発のお話。

<vol.1217 222nmの紫外線がウイルスに効く!?>
https://bit.ly/2UzUBCg

<vol.1218 222nmはどんな紫外線なのでしょう>
https://bit.ly/2QQA2QN

この222nmの紫外線を照射する光源とは一体どのようなものなのでしょうか。

形状がわかるものはないものかと探してみたところ、この動画の48秒のところに現れましたよ。
https://www.youtube.com/watch?v=XZn4-6Fh60k&feature=emb_logo

そしてこのページの<狭帯域スペクトル紫外線技術とは>という項目に、<KrCl(ピーク波長222nm)エキシマランプ>という記述があります。
https://www.ushio.co.jp/jp/news/1002/2018-2018/500392.html

そうか、エキシマランプだったのか…

ちょっと技術的な話になってしまうのですが、よろしければお付き合いください。

エキシマというのは、励起状態にある多原子分子のことです。
放電用ガスとして希ガス、あるいは希ガスとハロゲンガスの混合ガスが用いられ、原子によって発光波長が異なります。

この222nmの紫外線を照射する光源では、塩化クリプトン(KrCl)が使われています。
ちなみに塩化クリプトン(KrCl)は、希ガス(Kr:クリプトン)とハロゲンガス(Cl:塩素)の混合ガスになります。

そして、このエキシマを発光させる方式として、このランプでは誘電体バリア放電の技術が使われています。

放電というのは電極間で電子が飛び交うことで電流が流れる現象ですよね。
通常、金属製の電極から直接電子が放出されることになります。
しかし誘電体バリア放電は、電極を絶縁体(誘電体)で覆い、その絶縁体越しに行う特殊な放電なのです。

実は、私がドイツのランプメーカーOSRAM社に勤務していたとき、最後に担当したのが、この誘電体バリア放電の技術を使った平面発光体の開発プロジェクトだったのですよ。

あぁ懐かしいわ〜、誘電体バリア放電。
当時OSRAM社で開発していたのは、キセノンガス(Xe)を使用したランプで、発光波長は172nmでした。
そうか、塩化クリプトンだと222nmなのね。

さて、先ほどご紹介したこの記事
https://www.ushio.co.jp/jp/news/1002/2018-2018/500392.html
の下の方に<潜在的用途>が記されています。

その中に、
<H1N1(鳥インフルエンザ)、SARS-CoV(サーズコロナウイルス)、MERS-CoV(マーズコロナウイルス)、デング熱、エボラウイルスによる空気伝染および接触感染を最小限に抑制>
とあります。

列挙されたウイルスの数々を見ていると、もしかすると今現在猛威を振るっている新型コロナウイルスにも効き目があるのではないだろうか、そんな期待をしてしまうのは私だけではないでしょう。

ぜひ試験をしていただきたい。
そして、もし効果が認められれば、1日も早く実用化をすすめ普及させていただきたい。

切に切に望みます。

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vol.1218 222nmはどんな紫外線なのでしょう

昨日レポートしたように、

<vol.1217 222nmの紫外線がウイルスに効く!?>
https://bit.ly/2UzUBCg

222nmの紫外線を照射することで殺菌とウイルスの不活化ができるという研究開発の発表がありました。

<ウイルスを不活化する「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット」の開発について>
2020/03/04 ウシオ電機プレスリリース
https://www.ushio.co.jp/jp/news/1002/2020-2020/500622.html?utm_source=BenchmarkEmail&utm_campaign=オプトロニクス%E3%80%80News_Letter_Vol.72(全配信)&utm_medium=email

現在世界中に蔓延し猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVIT-19)への効果が確認され、実用化がすすめば…
そんな祈るような思いでプレスリリースや関連資料を読み、この記事を書いています。

ただ、すご〜〜〜く気になることがあるのです。
「222nmの紫外線を照射して、本当に大丈夫なの?」

光を扱っておられる方ならば、
「えぇっ、マジ!?」
と思われたはず…

今までにも度々書いてきましたが、紫外線は波長範囲によって大きく3つに分けられ、その作用効果、影響は異なります。

・UV-A 315~400nm
日焼けしてもピリピリしないが、長時間浴びたときの健康影響が懸念されている。
しみやたるみの原因になる。

・UV-B 280~315nm
ほとんどはオゾン層で吸収されるが、一部(0.5%程度)が地表に到達し、皮膚や眼に有害である。
肌が赤くなる急激な日焼けや皮膚がんの原因になる。

・UV-C 100~280nm
オゾン層で吸収され地表には到達しない。
生体に対する破壊性が最も強い。

さてここで222nmがどこに分類されるかと見てみると、紫外線の中でも生体に対する破壊性が最も強いとされるUV-C。
「キケン」「危ない」「ヤバイ」
三拍子揃った波長域ですよ!

実際には、UV-Cは空気清浄機や殺菌装置、布団クリーナーなど私たちの身近なところで使用される装置に活用されているのですが、目や皮膚に直接照射しないよう、安全装置が備えられていたり、注意書きに記されているものです。

そのUV-Cの波長域にある222nmの紫外線ですが、プレスリリースでは
<波長222nmの紫外線の場合、ウイルスの不活化や細菌の殺菌能力はそのままに、人体に直接照射しても急性障害である紅斑が発生しないことが臨床試験で確認されています。>
となっています。

こちらのサイト(↓)を見てみると
https://clean.ushio.com/ja/infection_prevention/

222nmの紫外線は、

・死んだ細胞である角質でほとんど吸収され、表面の菌のみ不活化する
 →表皮細胞まで到達しない
・角膜で吸収されるため、水晶体に悪影響を及ぼさない
 →白内障を引き起こす恐れがない

そのため、従来の紫外線(波長254nmの紫外線)よりもヒト細胞の生物学的損傷が劇的に少ないことが判明しているというのです。

何と、この222nmの波長を
『人にやさしい紫外線』
と言い切ってまでいるではないですか!

長く光に関わる仕事をしてきましたが、これは初めて聞かされたことです。
今まで「UV-Cは生体に対する破壊性が最も強い」とばかり思ってきましたので俄かには信じがたいのですが、医療機関での実験結果でもあるということですので、そういうことなのでしょう。

<世界初、神戸大学とウシオ電機が人体正常皮膚への222nm紫外線直接照射で、障害なく常在菌の殺菌に成功>
https://www.ushio.co.jp/jp/news/1002/2018-2018/500392.html
2018/11/14 ウシオ電機プレスリリース

すると次に気になるのは、どんな光源を使って222nmを照射するのかということです。

(つづく)

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vol.1217 222nmの紫外線がウイルスに効く!?

世界的にコロナウイルスに感染する人が増え続けてる昨今、福音となるかもしれない研究開発の発表がありました。

<ウイルスを不活化する「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット」の開発について>
2020/03/04 ウシオ電機プレスリリース
https://www.ushio.co.jp/jp/news/1002/2020-2020/500622.html?utm_source=BenchmarkEmail&utm_campaign=オプトロニクス%E3%80%80News_Letter_Vol.72(全配信)&utm_medium=email

−・− 以下引用 −・−
ウシオ電機株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 内藤 宏治、 以下 ウシオ)は、ウイルスを不活化する「222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニット」の開発に着手し、その一環として今月より国内の医療機関等において研究実験用ユニットの設置を開始します。

222nm紫外線殺菌・ウイルス不活化ユニットは、ウイルスや細菌の付着が疑われる建材や器具、衣服に対して波長222nmの紫外線を直接照射することでウイルスの不活化や、細菌の殺菌をするものです。

従来、紫外線によるウイルス不活化や細菌の殺菌には、波長254nmの紫外線が用いられてきましたが、皮膚傷害が発生するリスクが高く、人体への直接照射は避けられてきました。
しかし、今回ウシオが開発を進める波長222nmの紫外線の場合、ウイルスの不活化や細菌の殺菌能力はそのままに、人体に直接照射しても急性障害である紅斑が発生しないことが臨床試験で確認されています。

ウシオは紫外線をエネルギーとして活用することで医療における治療や予防・検査、環境衛生など様々なソリューションを提供し、人々の安心・安全・健康への対応も社会的責務と捉え、当ユニットの一日も早い製品化を目指してまいります。
−・− 引用ここまで −・−

これは凄い!

本当に222nmの紫外線でウイルスの不活化ができるのであれば、今現在猛威を振るっているコロナウイルスにも有効である可能性があります。
実用化ができれば、感染者の急増に歯止めをかけることができるかもしれません。

そして、この技術の優れているのは、紫外線という電磁波を照射するだけというところ。

・非接触
・ノンケミカル(化学合成物質を使用しない)
・非加熱
となることから、対象物の範囲が広く、悪影響の心配もなさそうです。

でも、ちょっと待ってくださいよ。
照射するのは紫外線。

紫外線と言えば「シミ」「シワ」「そばかす」「たるみ」の原因と、特に女性にとっては「敵」のような存在ですよね。

リリース文では
<波長222nmの紫外線の場合、ウイルスの不活化や細菌の殺菌能力はそのままに、人体に直接照射しても急性障害である紅斑が発生しない>
と記されていますが、「本当に大丈夫なのかしら?」と首を捻る方もいらっしゃるでしょう。

しかも、紫外線のなかでも222nmの波長といったら…

(つづく)

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vol.1216 不気味で美しい光景 − 輝度バランスと印象

昨日、事務所兼自宅を移転したというお話をしました。

<vol.1215 この3か月の間にあったこと>

https://bit.ly/39a0Ku9

移ってきたのは茨城県北茨城市。

海にも山にも近い、自然のど真ん中のようなロケーションです。

早速、今日はこの自然の中で光察したお話をしますね。

先ほども申し上げましたように、当地は海にも山にも近いので、ワンストップで両方のアクティビティが楽しめるところです。

それぞれに美しく、素朴かつ原始的な自然に触れることができます。

どちらも魅力的!

でもね、私はどちらかというと「海」派。

この引越しで一番嬉しいのは、大好きな海の近くで生活できること。

そんなわけで、運動不足解消のための日課のお散歩では海に行くことが多いのです。

昨日の朝もそうでした。

前夜に雨でも降っていたのでしょうか、ちょっと曇り気味、でも所々に青空が覗く複雑な空模様でした。

自宅を出て、東に向かって真直ぐ歩くと10分ほどで海岸に出ます。

快調に歩を進め、水平線が見えたときハッと息を呑みました。

なんとも異様な光景だったのです。

水平線を境に、どんよりとした濃い灰色の空と、雲の切れ間からの直射日光を浴びたキラキラ輝く海面。

このコントラストが不気味と感じたのです。

では、なぜそのような印象を持ったのでしょう。

・高輝度のものは高い位置(例えば、太陽)

・低輝度のものは低い位置(例えば、地面)

というのがごく一般的で自然なことでしょう。

ということは、それが私たちにとっては当たり前で、ストレスのない普通の状態であると考えられます。

ところが、昨日私が目にした光景はその逆です。

水平線を境に、低輝度の灰色の雲が上で、高輝度のキラキラした水面が下にありました。

これは私たちにとって当たり前ではない、普通とは異なる、つまり不自然な状態なのではないかと思うのです。

だから不安定で不気味な印象を持った。

見る人を不安で、胸がザワザワするような感覚にする。

そんな光景であったのだと…

・低輝度のものが高い位置

・高輝度のものが低い位置

にあると、普通ではない、不自然さを感じる環境となる。

これは、非日常の照明環境を創るときのヒントとなりそうですね。

ところで、昨日の海の様子が不自然だとか不安を感じさせるだとか色々申しましたが、景色としては美しいと感じました。

こちら(↓)なのですが…

如何でしょう?

https://www.facebook.com/at.light.laboratory/photos/a.853334421418620/2843090275776348/?type=3&__xts__%5B0%5D=68.ARCNY7MklGLrJ9_YbpHq1Xe7Bl-cKz0RXKX8Vc2XeCHgjEo1g-xgCigw2Ogbh9alV-nxiBg0AKMfx9Hr6_pyQ4Qnfly_ZHwwvRophuOogkypYsBdl9CvkcYMrIoTGCDmc1LAdrKuIIeq9seIWDDn4achCsCV-0NGZ54Vuvmz8Xo1X8jorInrapzMyZ7CLs8dCwXhLKgwc9PS0OXLIweS0e5n1CoI-2_RKznpQ2E7Ew5qt1_VMvsnhd0DacWVWqs4CNacJgmT7vTY03sq6D06dekznZ6q8iNCop2Rn0IKkOQ9dWQA5NPyJ_-Yx4dThlaysopPkhQdTh3YiwwUXfDdntPXNg&__tn__=-R

 

 

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vol.1215 この3か月の間にあったこと

大変ご無沙汰しております。

前回配信したのは、2019年12月9日。

それから3か月半ほどお休みをしてしまいました。

「あ~ぁ、またサボっているのね…」

と思われていたかもしれませんね(汗)

実は、オフィス兼住まいを移転していたのです。

今までこのメールマガジンでも度々登場していた石神井公園(東京都練馬区)に隣接する集合住宅から、茨城県北茨城市へ引越しをしました。

当事務所が創業した当時、居を構えていたのは目黒区緑ヶ丘。

自由が丘の隣町です。

緑ヶ丘は閑静な住宅街で、住み始めた頃は周囲の住宅は一軒家が多く、それぞれが比較的ゆったりと建てられていました。

そのためか、東京にしては空が広く感じられ、風というか空気が心地よく流れる様な街でした。

その名のとおり、緑も多かったのですよ。

ところが、しばらくすると少しづつ街の様相が変わっていったのです。

幾つかの家が取り壊されてマンションになったり、

小さな建売住宅がひしめく様に建てられたり、

なんだか街の風景が詰まってきたように感じられました。

特に、住んでいた家の前にあった広いお庭のある一軒家が取り壊され、確か100坪ちょっと程度のその土地に6軒の三階建住宅が軒をくっつけ合うように建てられたのを見た時は参りました。

視覚的な圧迫感を覚え、とても息苦く感じたのです。

このことが、私を引っ越しに駆り立てました。

そして移転したのが石神井公園でした。

石神井に移ることを話すと、何人かの知人に言われました。

「デザインの仕事をするのに、そんな郊外に引っ込んでしまってはダメよ。刺激の多い街中でなくては…」

でも、私には確信があったのです。

光の仕事をするなら、絶対に自然が感じられるところが良いと。

仕事では、「光」というプリミティブ(素朴)な素材を扱っています。

であれば、自然を感じることができる場所で仕事をしたほうが良いはずだ、そんな思いがあったのです。

こうして移ってきた家は、窓外に石神井池と雑木林を臨み、その隣には国の天然記念物に指定された沼沢植物群落を有する三宝寺池という、まさにプリミティブ(原始的)なところでした。

一年を通じて変化する木々や草花、

様々な鳥の鳴き声、

時々やってくる昆虫たち…

でも、やはり最も影響を受けたのは「光」です。

窓外に大きく広がる空、刻々と変化する自然の光の表情に、時おり仕事そっちのけで見入ってしまいます。

毎日触れる自然の光が私の仕事の「核」になっていたように思います。

こうして石神井を仕事と生活の場にすること12年。

仕事場の窓外に臨む石神井公園の光景には十分満足していました。

でもね、やはりこの街も様相が変わってきてしまったのです。

駅近くにはタワーマンションが建ち、駅も高架化して改装、周辺は区画整理されました。

高架になったおかげで開かずの踏切問題が解消されて便利になりました。

また、古ぼけた小さな駅舎は立派な建物になり、駅周辺も綺麗に整備され洒落たお店もできました。

しかし何だか個性が感じられない。

そして、人が増えて気ぜわしく感じられる。

この街中と石神井公園の自然とのギャップが、私の中でストレスになってきたのです。

「もっとゆったり自然を感じるところで生活&仕事をしたい」

そこで、とうとう自然のど真ん中といったロケーションまで来てしまったというわけです。

茨城県北茨城市は海にも山にも近いところ。

http://www.kitaibarakishi-kankokyokai.gr.jp

水平線から昇る太陽や水面に弾かれた陽の光、

山深く木々の合間に差し込む木漏れ日や若葉の葉裏に見る透過光など、

自然によって齎される多様な光の姿が身近にあります。

これからは、自然の光を日々観察しながら更に光察を深めてまいりたいと考えています。

今後のレポートでは、この環境の中から拾ったテーマも扱ってまいります。

どうか、楽しみにしていてくださいね。

 

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