月別アーカイブ: 2023年11月

vol.1367 「文章を読んで照明を学ぶのはほぼ無理」だと私が考える理由

今週月曜日と火曜日は出張していました。
そのため、本メールマガジンはお休み。
昨日(水曜日)は発信する予定でしたが叶いませんでした。
申し訳ありません。

疲労困憊で、もう屍状態。
PCの前に座ってキーボードを打とうとするのだけど、ふと気づくと寝落ちしているという有様だったのです。

あ~あ、体力落ちたなぁ(涙)
情けない。
まぁ、確かに仕事はハードだったけど…

どの様な出張だったのかというと、照明メーカーの中途採用社員向けの研修で照明の基礎を講義していたのです。

その企業では、毎年4月の初めに新入社員向け研修として照明基礎を講義しています。
その時に、前年に入社した中途採用社員も参加しています。

ただ、中途採用社員は新入社員とは違って即戦力なんですよね。
5~10月に入社した中途採用社員を、翌年の4月まで十分な照明教育なしに現場に出すことは会社としてはリスキーなこと。
また、そのような状態で仕事をすることは当の社員も大いに不安なことでしょう。

そこでその企業では、秋のこの時期に5~10月入社の中途採用社員向けに照明基礎の研修をしているというわけなのです。

さて、講義を始めるにあたって受講者を見渡すと、彼らの目がとても熱っぽい。
この研修を待ち望んでいたことがすぐに伝わってきました。

実際に話し始めると、私の言葉を聞き逃すまいと前傾姿勢になり、猛然とメモをとる。
その熱意にスイッチが入り、私もいつも以上に張り切って講義をする。

といった具合で、たっぷり2日間喋り倒したのでした。
そりゃあ疲れるわ。

ところで、講義が始まってすぐに皆さんに簡単な自己紹介をしていただいたのです。
そこで一人の受講者が
「照明の通信講座を受けているのだけれどなかなか理解できなくて…」
というようなことを、ご自身をちょっと卑下するようなニュアンスで仰ったのです。

私、すかさず言いました。
「あ、テキストを読むだけの講座なんてそんなもの。
理解できないのは貴方が悪いのではありませんよ。
今日と明日、この研修を受けてきちんと復習をすれば絶対に理解できるようになるから楽しみにしていて!」

(件の通信講座、業界の大きな組織が運営しているもので、この業界におられる方ならば恐らく察しがつくかと…)

あ~ぁ、言っちゃった(大汗)
でも本当なのだから仕方ない。

この業界に30数年おりますと、件の講座を受講したと仰る方に相当数お目にかかってまいりました。
それは、当方に商品の紹介にこられた営業マンとか、私の講座を受講された方など。

大変失礼なことなのですが、私、少しお話しをすればその方の照明の知識レベルや理解度がわかってしまうのです。

でね、今までお目にかかった大勢の講座修了者のなかで、
「あぁ、この方はきちんと理解されているなぁ」
と感じた方はたったのお二人。
率にすると0.1%くらいのものなのです。

こんな実状から、
「テキスト(文章)を読んで照明を学ぶことはほぼ無理」
と考えているのです。

では、きちんと理解できる学習法は何か。

それは「話し言葉で説明、解説を受けること」
つまり、講義を受けることなのです。

長くなりましたので続きは明日。

■ at light laboratory の照明講座 ■

【照明基礎講座】

照明理論の基本を6回で学ぶ講座です。
オンラインの動画講座ですので、いつでもどこでも、
ご自身のご都合に合わせて学習をすすめることができます。

ご受講くださっているO様から、
「仕事と育児をしながらなので、
自分のタイミングで受講できるのはとてもありがたいです!」
という言葉を寄せて頂きました。

何と嬉しいお言葉でしょう!

お仕事が忙しい方でも、
育児中の方でも、
無理なくご自身のペースで照明の勉強ができるように…
そんな想いで、このオンライン動画講座を開発したのです。

お仕事と育児でお忙しいなか照明学習に取り組んでおられるO様に、心から敬意を表すとともに全力でサポートさせていただくことをお約束いたします。

*詳細はこちら
https://light-lab.hp.peraichi.com/basic-lighting
受講を始める機会は毎月2回。
1日と16日に開講しています。

●メールマガジン【日日の光察】お申込み
https://i-magazine.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=hibinokousatsu&task=regist

●【日日の光察】バックナンバー
https://hibinokousatsu.wordpress.com/

vol.1366 夜間の照明環境を見直す

長期の休載中に起こったこと、
私の体調不良
父の入院&手術
そして、母の大けが

〈vol.1364 I’m back!〉
https://bit.ly/3ulcdqN

夏の晩、いつのもように各部屋の照明を消しながら寝室に向かっていた母。
最後の部屋の照明を消して家じゅうがほぼ真っ暗になったとき、誤って目を家具の角にぶつけてしまい眼球破裂。
右目の視力を完全に失ってしまいました。

〈vol.1365 痛恨の極み〉
https://bit.ly/3Rcahdb

この事故の原因は我が家の夜間の照明環境にあることは明らかです。
早急に改善策を講じる必要があります。

検討箇所は両親の寝室を中心とした2つのルート
(1)消灯後寝室に入るまで
(2)寝室とトイレの間
になります。

入院&通院のサポートがひと段落つき母の体調が落ち着いたところで、両親への聞き取りとリサーチを行いました。

(1)寝室に入るまでのルート

我が家では一番最後に就寝するのは母です。
そのため、毎晩母は各部屋の照明を消しながら寝室に向かいます。

いつもどのルート、どんな手順で各部屋の照明を消灯し寝室に入るのかを聞きました。
(こんな風に書くとあたかも大邸宅かのように聞こえるかもしれませんが、実際は小さな家ですよ)

すると、居間の照明を消すと家全体が真っ暗になり、その真っ暗な状態で玄関ホールを超えて(ほんの数歩ですが…)寝室に入ることが分かりました。
実は、母が怪我をしたのはこの場所。

ここに何等か夜間照明設備の検討をしなければなりません。

(2)寝室とトイレの間

両親は一晩に少なくとも1回、多いときは3回くらいトイレに行くのだそうです。
高齢者あるあるですね。

これまで我が家では、長年コンセント差し込みタイプの足下灯を灯してきました。
しかし、この器具のあかりでは上方の周囲の状況が見えない。
下方のあかりのみでは心許ないと感じていると両親が口をそろえて言うのです。

足下灯の光は、主にその高さの水平方向と下方に向けて照射されます。
下方への光は床面を照らし、更に床の表面で反射した光は周囲に拡散し辺りを照らします。
しかし、そもそも足下灯の光の量は多くはありません。(光束値が小さい)
ですので、足下灯の光のみで周囲の状態をはっきりと視認することは難しい。(もちろん、床の素材や仕上げによる反射率の違いや、周囲環境によっても見え方感じ方は異なるでしょうが…)

床に近い足下レベルならばある程度は見えるかもしれません。
しかし、人間の目線の高さレベルまで届く光の量はかなり少なくなり、見え方は極端に悪くなります。

若年者であれば、そのくらいの光であってもある程度の視覚は働きます。
が、光に対する感度が著しく落ちる高齢者には厳しい。

夜、足下灯のみを点灯した状態を改めて見てみると、確かに、私も上方はかなり見づらい。
というよりも、足下灯の光が眩しくて周囲の状況など見えないのです。

今まで私も就寝中にトイレに起きることはありましたが、この眩しさには気づいていませんでした。
多分、目は半開きの寝ぼけ眼で、身体に染み付いた家のスケール感のみで何とか行動できていただけなのでしょう。

足下灯の光が眩しくて周囲の状況が見えないのは、足下灯の発光部と真っ暗な周囲環境との間の輝度差が大きいことが原因です。
ここも、夜間の照明環境の在り方を根本的から考え直さなければなりません。

(つづく)

*11月27日、28日は出張のためお休みさせていただきます。

■ at light laboratory の照明講座 ■

【照明基礎講座】

照明理論の基本を6回で学ぶ講座です。
オンラインの動画講座ですので、いつでもどこでも、
ご自身のご都合に合わせて学習をすすめることができます。

ご受講くださっているO様から、
「仕事と育児をしながらなので、
自分のタイミングで受講できるのはとてもありがたいです!」
という言葉を寄せて頂きました。

何と嬉しいお言葉でしょう!

お仕事が忙しい方でも、
育児中の方でも、
無理なくご自身のペースで照明の勉強ができるように…
そんな想いで、このオンライン動画講座を開発したのです。

お仕事と育児でお忙しいなか照明学習に取り組んでおられるO様に、心から敬意を表すとともに全力でサポートさせていただくことをお約束いたします。

*詳細はこちら
https://light-lab.hp.peraichi.com/basic-lighting
受講を始める機会は毎月2回。
1日と16日に開講しています。

●メールマガジン【日日の光察】お申込み
https://i-magazine.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=hibinokousatsu&task=regist

●【日日の光察】バックナンバー
https://hibinokousatsu.wordpress.com/

vol.1365 痛恨の極み

9か月余りの長い眠りから覚め(?)、昨日より日日の光察を再開しております。

〈vol.1364 I’m back!〉
https://bit.ly/3ulcdqN

私の体調不良
父の入院&手術
が落ち着いたと安堵したのも束の間、何と今度は同居する母が家の中で大けがを負ってしまったのです。

夏の日曜日の明け方、多分午前4時ちょっと前だったと記憶しています。
トイレに行きたくなって目が覚めた私は、トイレの向かいにある洗面所にクシャクシャになった白い布を見つけました。
気になって見てみると、それはガーゼのハンカチで血だらけ。
血痕は黒ずみかけていたので、拭ってから時間が経っているようです。

「これは一体どういうこと…」
事態が呑み込めず、一瞬、私の頭は真空状態。

これは両親のどちらかが怪我をしたに違いない。
そう思うや否や、両親の寝室に駆け込みました。

すると、母が目に白い布を当てて小さく唸っています。
布をはずしてみると、右目の眼球が傷つき出血しているのが見えました。

びっくりして心臓が止まるかと思った。

「どうしてこんな怪我をしたの?」
「なぜすぐに呼んでくれなかったの?」

聞きたいこと、言いたいことはいろいろあるけど、まずは大急ぎで傷の手当てをしなければなりません。

はじめに、我が家から一番近い総合病院である市立病院の救急外来に電話をしました。
しかし、救急で眼科は診られないとすげなく断られてしまいます。
診療科目には眼科があるのになぁ。

そこで、仕方なく救急車を要請。
我が家から30kmほど離れた場所にある大きな総合病院で受け入れて頂けることになりました。

医師の診断は「眼球破裂」
緊急手術となったのです。

手術が終わり、病室(当然入院です)に落ち着いたところで怪我をした時のことを少し聞きました。

前の晩、いつものように各部屋の照明を消しながら寝室に向かっていた。
一番最後の居間の照明を消して家じゅうがほぼ真っ暗に。
居間から廊下に出るとき、襖が開いている幅がいつもと少し違っていると感じた。
そのため感覚が狂ってしまい、(寝室に向けて)身体を向ける角度が違ってしまったようだ。
それで居間を出てすぐ右側にある本棚(高さが丁度母の目の高さ)の角に目をぶつけてしまった。

目を傷つけてしまったあと痛みで眠ることができず、そのせいもあって少々朦朧としていたので曖昧なところもありますが、母の話はこのようなことでした。

実は母の右目は既往症のためかなりの視覚を失っており、身体の右側が見えづらい状態にありました。
目に何かが当たりそうになると、人は反射的に目を瞑り眼球を保護するものです。
が、眼球そのものを傷つけてしまったということは、周囲環境が暗かったこととあわせ、やはり右目の視力を失っていたことも大きく影響していたのではないかと思うのです。

ただ、最も大きな問題は家の照明環境でしょう。

両親は高齢のため、一晩に数度トイレに起きることがあります。
長年我が家ではコンセント差し込みタイプの足下灯を灯してきましたが、母ばかりでなく父も、下方のあかりのみでは心許ないと感じてきているようです。

母が寝室に入るまでの動線はもちろんのこと、両親の夜間の行動ルート上の照明環境を点検し、早急に改善策を講じる必要があると考えました。

高齢になると光に対する感度が著しく落ちる。
仕事上そのことを知っていた私が居ながらこのような事故を起こし、母に辛い思いをさせてしまったことは痛恨の極みです。
母には申し訳なく、悔しくてなりません。

こうして、我が家の照明を見直すことになりました。

(つづく)

*お陰様で予後の経過は順調で、現在、母は今までと変わりなく生活しております。しかし右目の視力は完全に失われてしまいました。

*明日は出張のためお休みさせていただきます。

■ at light laboratory の照明講座 ■

【照明基礎講座】

照明理論の基本を6回で学ぶ講座です。
オンラインの動画講座ですので、いつでもどこでも、
ご自身のご都合に合わせて学習をすすめることができます。

ご受講くださっているO様から、
「仕事と育児をしながらなので、
自分のタイミングで受講できるのはとてもありがたいです!」
という言葉を寄せて頂きました。

何と嬉しいお言葉でしょう!

お仕事が忙しい方でも、
育児中の方でも、
無理なくご自身のペースで照明の勉強ができるように…
そんな想いで、このオンライン動画講座を開発したのです。

お仕事と育児でお忙しいなか照明学習に取り組んでおられるO様に、心から敬意を表すとともに全力でサポートさせていただくことをお約束いたします。

*詳細はこちら
https://light-lab.hp.peraichi.com/basic-lighting
受講を始める機会は毎月2回。
1日と16日に開講しています。

●メールマガジン【日日の光察】お申込み
https://i-magazine.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=hibinokousatsu&task=regist

●【日日の光察】バックナンバー
https://hibinokousatsu.wordpress.com/

vol.1364 I’m back!

ただいま!

前回の投稿は、何と今年2月初めのこと(大汗)
大変ご無沙汰しておりました。

何故こんな長期間休んでいたのか。
理由はいくつかあります。
そのほとんどは完全に個人の事情。
ですが、「光」「照明」に関わることもちょっとありますので、再開に際し記してまいります。
多少、いえ多分に言い訳めいておりますがお付き合いいただけましたら幸いです。

実は私自身、昨年からずっと体調が良くない状態が続いていたのです。
主に消化器系の不調。
動けなくなったり寝込むほどのことではないのですが、頻繁に「調子が悪いな」「ちょっとしんどいな」という状態が起こっていました。

それに加えて、めまいと耳鳴り(というか耳閉感とでも言うのでしょうか、耳が塞がれて聞こえづらいような感じです)が断続的にあるのです。
これが起こると集中力が落ちるので仕事に支障が出ることもあり、困っています。
病院で検査をしたのですが原因はわからず。
現在も時折この症状が現れることに悩まされています。
(この症状は、昨年(2022年)4月にコロナワクチンを接種した直後から始まったので、ワクチンが影響しているのではないかとちょっと疑っています。)

さて今年の春先、消化器系のちょっと大きな不調に見舞われ、病院に駆け込んだのです。
人生2回目となるイヤ~な大腸内視鏡検査までしたのですが、原因はわからず。
とりあえずと処方された薬を飲みながら様子見の毎日を送っていたところ、夏を迎えるころには症状が出る頻度が少なくなったように感じられるまで改善してきました。

やれやれ…

ようやく病院通いから解放されると安堵したのも束の間、今度は同居する父が手術をすることになったのです。
ただこれは命に関わるような重大なものではなく、前々から医師に勧められ検討していたことにようやく踏ん切りがついて受けたというものですので、それほど心配するものではありませんでした。

もっとも父は高齢ですしこの夏はとても暑かったですので、体力が持つかが心配でしたが、程なく元の生活に戻ることができました。

やれやれ…

と安堵したのも束の間、今度は同居する母が家の中で大けがを負ってしまったのです。
アクシデントが起きたのが日曜日の未明ということもあり、救急車を呼ぶ事態に。

実はこのアクシデント、我が家の照明環境に起因するものだったのです。

(つづく)

■ at light laboratory の照明講座 ■

【照明基礎講座】

照明理論の基本を6回で学ぶ講座です。
オンラインの動画講座ですので、いつでもどこでも、
ご自身のご都合に合わせて学習をすすめることができます。

ご受講くださっているO様から、
「仕事と育児をしながらなので、
自分のタイミングで受講できるのはとてもありがたいです!」
という言葉を寄せて頂きました。

何と嬉しいお言葉でしょう!

お仕事が忙しい方でも、
育児中の方でも、
無理なくご自身のペースで照明の勉強ができるように…
そんな想いで、このオンライン動画講座を開発したのです。

お仕事と育児でお忙しいなか照明学習に取り組んでおられるO様に、心から敬意を表すとともに全力でサポートさせていただくことをお約束いたします。

*詳細はこちら
https://light-lab.hp.peraichi.com/basic-lighting
受講を始める機会は毎月2回。
1日と16日に開講しています。

●メールマガジン【日日の光察】お申込み
https://i-magazine.bme.jp/bm/p/f/tf.php?id=hibinokousatsu&task=regist

●【日日の光察】バックナンバー
https://hibinokousatsu.wordpress.com/